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今日、歌舞伎座の夜の部に行ってまいりました。 団十郎さんの助六が5年ぶりということでしたので、是非見たかったのと、将来の立女形を嘱望されている福助さんの揚巻に興味があったのです。 団十郎さんはちょっと疲れておられるような気がしました。キレがありません。 福助さんは高い声がひっくり返るのがやはり気になりますね。 低い声の芝居はめっぽう上手いのですので、是非ボイストレーニングを重ねて欲しいと思います。姿は美しいので、血筋も良いのですので、これからも注目していきます。 最近の歌舞伎座はきもの姿が本当に増えています。 今日もまあ色々なキモノを見ました。正月ということでしょうか、振袖姿もおられたのですが、その中の一人に相当古い本友禅のものがありました。 キモノは流行がないように思われますが、我々作り手から見ると、大体いつごろのものかがほぼ想像がつきます。色使い、柄行きにそれなりにその時代の特徴があります。 多分お婆様のものではないかと思う振袖は、シックで、今でも十分に着用に耐えます。 保存が良かったのでしょう、仕事も重い良い仕事でした。 こうして親の思いが次世代に伝わっていくのがきものの最大のよさとも言えます。 いい物はどんな時代で着ても、古さを感じません。 今年の東宝のカレンダーの1月に沢口靖子が着ている振袖は当社が30年以上前に作ったもので、驚きましたが、現代で何の古さも感じません。 桶絞りの染め分けに総刺繍の豪華なものです。 普遍性のある美を追い求めて物作りをしている当社の真骨頂とも言うべきものですが、今製作しているものも今後50年くらいは、保存さえよければお召しいただけるでしょう。 次世代にきものの文化を伝えていくためにも、親のキモノは是非娘さんがお召しいただきたいと思いますし、当店でもそれがたとえ他店でお買い求めになったものででも、積極的に、仕立て換えやリメークのご相談に乗らせていただいております。 当店は物作りをする京都の会社のアンテナショップという利点をいかし、色々なご提案をさせていただいて、お母様のキモノでも、頂いたキモノでも作り変えをさせていただいてきました。 そのようにして色々着ていかれるうちに、自分なりのセンスを確立するために新しいものもお求めになるようになるのです。 当店では汚れているところが取れなくても金彩加工、刺繍加工などをしたり、きものの形をコートに仕立てがえたり、染め替えたり色々なことをさせていただいてきました。 ついこの間もおばさまに頂いたというキモノを着たいということでお持ちになった方がおられますが、そのきもの好きのおばさまもとても喜んでおられることと思います。 これは我々にとっても勉強にもなりますし、お困りのことあれば遠慮なくご相談ください。 それにしても東京の1月は歌舞伎だけで4つの小屋で公演で、役者さんも大変ですが、見るほうも大変です。この間国立劇場での210年ぶりの復活歌舞伎もなかなか面白く、芝居好きのものにとっては1月の東京は堪りませんね。 |
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