銀座泰三

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 京都観光をより楽しむには

<<   作成日時 : 2008/06/30 22:37   >>

トラックバック 0 / コメント 4

先日銀座のお客様お二人が京都観光に来られると言うので、たまたま私もおりましたから、いくつかの手描き友禅の職人さんの仕事を見ていただきました。そして梅垣君にお願いして、実際に帯を織るところにもお連れしました。

夜にはそのお客様はおキモノをお召しになって、京都の夜を散策され、私の知る祇園のお茶屋さんのホームバーで色々と京都の話を致しましたが、思い出にしてただければと思っております。

こういう形の京都観光も意義あることだろうと思います。

最近京都に来られたときに、どこかお薦めの良いところ有りますかと良く聞かれるのですが、実に答えにくいのです。
何を求めておられるのか分からないと言うことも有りますが、京都という街をなぜ訪れるのかと言うことを考えると、
もっと興味深い観光がいくらでも出来るのです。

京都という街は日本の歴史そのままで、培われた文化に触れることは日本人の琴線に触れるから何度も来られるのでしょう。年間4500万人とも言われる観光客数は、単独の街ではダントツの1位です。

もちろん京都観光初心者が一番多く、二条城、金閣寺、清水寺というコースを回る人が多いでしょう。まあ春の桜のシーズンや、秋の紅葉のときは確かに京都は美しく、それを素直に愛でるという観光もそれはそれで良いのですが、何度も京都においでになるようになれば、もう少し踏み込んだ見方をすれば、もっと京都という街を良く理解し楽しむことが出来ると思います。

たとえば二条城が歴史上どういう重要な役割を果たしたか、
金閣寺は臨済宗相国寺の末寺で、本当は鹿苑院という足利義満の別荘で、その裏の山に夏に白い衣をかぶせて雪にみたてて楽しんだからそのあたりを衣笠と呼ぶとか、
清水寺はもともと奈良の興福寺の支配下にあり、南都六宗の一つ、法相宗の寺だったのが、前管長の大西良慶氏のときに北法相宗として独立しているとか、
要するに色々な歴史や、その寺や神社の成り立ちなどを事前に予習されてくれば、その寺の寺宝なども含め、その場にいることの喜びや価値が日本人としてもっと増すことでしょう。

京都の文化は、ご存知のように宮中や公家のなしたもの、各仏教宗派が作り出したものが大きいので、そのことを勉強されれば、観光の仕方もバリエーションが増えるでしょう。

例えば、今回は京都五山めぐりをしてみようとか、枯山水の庭園めぐりや貴族趣味の回遊式の名園を見てみようとか、名障壁画を見て回ろうとか、つまり何かテーマを持って見て見ようというような観光をされれば京都は本当に尽きることなく魅力ある街でしょう。

もちろん京料理やお菓子の食べ歩きなども楽しいものです。

夜も今では花街の中でも、一見でも入れるようなお洒落なバーなどもあり、色々な楽しみ方が有ります。

しかし基本的には和文化に触れると言うことであり、先人が築き上げた秀逸な日本文化をより理解していただくこと、それをどう守るかと言うような思想を育んで頂ければと個人的には思っております。

京都の平安神宮のそばに「みやこめっせ」と言う市の施設がありますが、この地下に、京都の伝統産業を紹介する
京都伝統産業ふれあい館という施設があります。

ここを訪れられると、京都という街が如何に多くの和文化の基であり、今も多くの物を生み出していることがお分かりいただけます。

そしてほとんどのものが職人さんによる手作りです。
でもそのもの作りが、この10年以内に非常に危機的状況を向かえるものがあるということも事実です。

京都をより深くお知りになることで、そうしたものづくり文化に対する危機感を共有していただくと、我々物作りをしている者としてはありがたいと思います。
それが和文化を守ろうと言うコンシェンシャスを共有されれば理想なのですが、少しハードルが高いでしょうかね。

京都のことで何かお尋ねになりたいことがあれば遠慮なくお聞きください。市役所の観光局の役人よりは良く知っているでしょうから。

設定テーマ

注目テーマ 一覧

月別リンク

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
11月に2泊3日で京都を訪れます。
例によって俳句の例会ですので土曜日の午後を会議室に缶詰となりますが
金曜日・日曜日は吟行予定なのです。

変なもので俳句において【神社仏閣は避けろ】というのがございまして、
これはなにもないがしろにしろというわけではなく
神社仏閣を詠んでも芭蕉以来の先人の句を超えるのは大変難しいからとのこと。
ですのでなるべく人間の匂いがあるところを選びます。前回は鞍馬にいたしました。
今回はどこにしようかしらと思案中です。金曜日は三人ほど・日曜日は
10人ほどに人数が増えますのでお世話係りとしては悩むところなのです。
家鴨
2008/07/02 06:50
家鴨様

寺社仏閣を吟じるのは芭蕉には適わないから避けるというのは、聞いたことがありません。芭蕉と争うなどと言う考え自体が理解不能です。
寺も見方を変えれば色々な発見があり興味深いのですがね。寺も人の営みで成り立っているのですし、その僧に焦点を当てれば面白い人もいますし、実に人間臭いのです。
まあそれは別にして、要するにお悩みと言うことですね。
今までどこへ行かれたのか分かりませんので、こちらから再度お尋ねします。
銀座泰三
2008/07/02 10:37
今頃、失礼いたします。
京都滞在の折りには、ご多忙中にもかかわらずいろいろとご尽力いただきまして、ありがとうございました。おかげさまで、とても思い出深い旅になりました。こころよりお礼申し上げます。奥さまにもよろしくお伝えください。

職人さんの現場を見学できたことは、とても有意義なことでした。百聞は一見に如かずとはよく言ったものです。どれくらい理解できたかは、私の少ない知識の範囲内でのことですが、いままで漠然と想像していたものや人から聞いていたものの実際を拝見できたことは、きもの・帯づくりを理解する上でとても重要な経験になりました。
帯の機屋さんの仕事を拝見できたことは、翌々日に行った山口伊太郎さんの遺作展、『源氏物語錦織絵巻』の作品を理解する上でとても役立ちました。

また、祇園のホームバーでは、楽しい話をうかがったり、舞妓さんがご挨拶に配る団扇をいただいたり、とても楽しかったです。
貴重な経験をありがとうございました。

暑い日が続きますが、おからだご自愛の上、ますますご活躍ください。
今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
ムラ
2008/07/16 16:33
お役に立てて光栄です。
ものづくりの苦労、大変さを少しでもご理解頂ければ、これからよりキモノに愛着をお持ちいただけることでしょう。
銀座泰三
2008/07/16 20:16

コメントする help

ニックネーム
本 文